数年間、仕事ができなかった。
主治医にも止められていたし、
何より、自分自身が怖かった。
またブラックのような職場に当たるのではないか。
また壊れてしまうのではないか。
それでも、働きたい気持ちはあった。
仕事をしている自分には価値がある。
仕事をしていない自分には価値がない。
当時は、そう信じていた。
回復に向かっていた時、主治医から、
「軽い仕事なら大丈夫でしょう」と許可が出た。
私は、公的機関の事務職に応募し、採用された。
そこでは、残業もなく、
皆が定時で帰っていると聞いていた。
だから、安心して働き始めた。
けれど――
配属された部署は、まったく違っていた。
人が定着しない。
お局が、自分のやりたくない仕事を押しつける。
上司は、サービス残業を当然だと思っている。
「またか」
そう思った。
私は経理を担当していた。
私が止まれば、
取引先への支払いも止まる。
催促の電話が鳴る。
責任感だけは強くて、
仕事を止めることができなかった。
気づけば、夜中の0時まで
一人で残って仕事をしていた。
誰もいない部署で、
それでも手を止めなかった。
今思えば、
辞めればよかった。
残業を断って帰ればよかった。
実際、私が辞めた後は、
二人を雇ったらしい。
しかもその二人は、定時で帰っていた。
私は、
二人がかりでもできない仕事量を、
一人でこなしていたのだ。
「できません」と言えばよかったのだ。
でも、言えなかった。
それが、当時の私の限界だった。
私は、また壊れた。
そして、自信を失った。
自分は、職場に恵まれない人間なんだと、
本気で思った。
働くことが、ますます怖くなった。
そして、
傷病手当金を受け取ることになった。
このブログはコメント欄を設けていません。
静かに読んでいただけたら嬉しいです。
